小規模企業や個人事業主にとって、いくら時代の流れだからといっても成果の出る保証などないホームページに多額の費用を掛けるのは、得策ではありません。
50万から100万円を超えるホームページのリース契約っていう話も聞きますが、3年?5年?何年のリースなのか。
来年の予測もつかないほど進化の早いインターネット社会において、陳腐化したホームページを何年にもわたり使い続けるほど、無駄なことはありません。
今は、時代に合わせて柔軟に進化するホームページが求められているのです。
そこで、SNSに文字と写真を投稿する程度のスキルがあれば、多額の費用を掛けなくても誰でも簡単にプロレベルのホームページが作成出来るシステム『カンタンHP』を開発したのですが、進化する時代に合わせてブラッシュアップを重ねているうちに6年経ってしまいました。
そして2021年夏、ようやく正式リリースいたします。
ある時オフィスのポストに「月額1万円のホームページサービス」のチラシが入ってきました。
よく読んでみると月額1万円といっても2年間の契約しばり、電話で問い合わせてみたのですが、その間のサポートはなし。
ということは、24万円のホームページを、1万円ずつの分割払いということになります。で、2年経過後も使いたければ、毎月1万円。
ホームページを持ったことがない人が、なんとなく満足するだけの成果の出ないホームページに毎月1万円ずつ最低2年間払い続けるというビジネスモデルに怒りを覚え、内容はともかく先ずは半額の月額5,000円で提供することに決めました。
月額5,000円で提供すると決めた料金には、サーバー利用料やドメイン更新費用も含まれているので、システム利用料やサポート費用はごくわずかとなります。
それでも月額5,000円で提供できるのは、ベースとなるシステムのWordPressが、無償で商用利用できるオープンソースというものだからです。
色々な業種に対応できるホームページとするために、様々な方にモニターになってもらって、とにかく便利に使いやすく、特に店舗運営で忙しい方、パソコンが得意でない方でもカンタンで使いやすくなるように、毎週のようにミーティングを重ねブラッシュアップしてきました。
多くの機能を付け加えているうちに、課題になってきたのがネットショップの機能です。
それまでネットショップの機能は、ショッピングカート専門企業の代理店となり、組み込んだりカスタマイズしたりしていたので、別途ショッピングカートシステムの月額利用料が発生していました。
ですが、ベースとなるシステムのWordPressの外部連携プログラム(プラグイン)でショッピングカートがあることを知り、いくつか試してみた中でカスタマイズ性が最も高かったWelcartを採用することにしました。
このWelcartも、オープンソースなので無償で商用利用できます。
でもさすがにWordPressに更にネットショップのシステムを組み込んでカスタマイズもするのですから開発費はどんどん膨らむわけで、当初はネットショップの機能はオプションで、別途追加費用をいただこうとしていました。
で実際に運用してみると、ネットショップの有無を確認して、セットアップ時にネットショップのスイッチをオンに設定するという作業が煩わしくなってきまして(笑)
なので、使っても使わなくても、最初からネットショップの機能を標準でつけてしまえ!となったわけです。
いまでもシステム設定側には、ネットショップのオン/オフを切り替えるスイッチがあるのですが、標準設定は常にオン。
安さの秘密は、基本料金5,000円に追加費用を計算し管理するのが面倒くさかったから(爆)
2000年からインターネット関連の事業を始め、様々な企業のホームページを制作してきました。
ご利用者様側で簡単な操作で、部分的ではありますがホームページの内容を修正したり更新したりできるシステムを開発し、好評を得ていました。(当時としては、なかなか画期的)
このシステムが『カンタンHP』の前身。
もうかれこれ20年以上前になりますが。
時代は流れて、Movable Type(ムーバブルタイプ)やWordPress(ワードプレス)を代表とする、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を使ったホームページ制作が主流になってきました。
Movable Typeは有償だったので小規模企業や個人事業主には使われにくいと考え、無償のWordPressを採用することにしました。
制作は外注しても、更新はご利用者様自身で行えた方が、時間的にもお金的にも断然いいとう考えが原点にあります。些細な修正でも制作会社に依頼すればお金を請求されますし、直ぐに対応してくれるとも限りませんし。
なのでWordPressを使ってホームページを制作して納品すれば、お客様自身で管理画面にログインして更新作業を行えるので、とても喜ばれるだろうと考えていましたが、これは大きな間違いだったと直ぐに気づきました。
見栄えのするようにデザインして制作すると、HTMLやCSSといったプログラミング言語を使うことになるので、その知識のないご利用者様は、何かの暗号ともとれる、意味のわからない文字列の中に埋もれている「日本語の文章」なんて怖くてさわれないわけです。
それでも勇気を出してさわってみたお客様でも、プログラミング言語の部分を誤って消してしまった時には大事件発生です。
気づかないうちに、表示がめちゃくちゃになってしまうことも。
そこで、HTMLやCSSといったプログラミング言語を使うことなく制作するために、オリジナルのテンプレートを開発しようという考えに至りました。
特にこだわったのはトップページ。トップページは誰が見るのかを考え、戦略的に設計しています。
長年ホームページを制作してきた中で固まってきた業種別のパターンをベースに、必要と思われるコンテンツを予め用意してレイアウトしておき、必要に応じて表示/非表示を切り替えられるようにしました。
メイン画像に文字を入れると、スマホで表示した時に文字が小さくなって読めなくなってしまうことが多いため、パソコン版とスマホ版の2種類の画像を登録できるようにしました。
この2種類の画像は、アクセスされた端末の機種によって自動的に切り替わります。
開発当初は、ホームページの印象を左右する『色』についてはお客様と相談しながら決め制作側で設定し、変更があれば都度制作側で対応していました。
しかし、これでは目指していることとはかけ離れてしまいますので、この部分にはかなりの時間を掛けて、かなり自由にご利用者様側でカンタンな操作で『色』の設定が出来るようにしました。
正式リリースにあたって課題となっていたのがマニュアル制作です。
画面が変わったり、機能が追加されたり、仕様変更したりを毎週のように繰り返していただので、どのタイミングでマニュアル制作に着手するかというタイミング的な課題が最も大きかったですね。
このタイミングを誤ると、何度も手直しが発生してしまいますから。
でも、ご利用者様に使っていただかないとことには、操作上の課題は見つけられませんので、マニュアルが出来ていない間は個別にZoomでレクチャーしていました。
この経験が活きていますので、『カンタンHP』のサポート体制では、Zoomでのレクチャーも含まれています。
是非、積極的に活用して下さいね。
機能がほぼほぼ出揃いマニュアルの着手に取り掛かった段階で、ベースとなるWordPressのエディターがガラッと仕様変更するという大きな進化がありました。
実はコレでまた、リリース時期が延びてしまったわけです。
先ずは我々自身が新しいエディターに慣れて、操作方法を覚えないといけませんから。
そうやって我々自身のホームページも、この『カンタンHP』を使って制作しているので(もちろん、この『カンタンHP』のホームページ自体も)、毎日毎日いじって改善しています。
もう完璧!
もうこれ以上、課題はないだろう!
と思っても、不思議と何かしら新たな課題が出てくるんですよね。
だから未だにアップデートし続けています。そしてこれから先も、インターネットを取り巻く環境に合わせて、進化し続けてまいります。
我々開発チームは長い間この『カンタンHP』を毎日のように見ていますので、ある意味当たり前になってしまっていて気づいていない点もまだまだ沢山あると思っています。
ましてや業種によって特有の使い方があったり、必要な機能だったり。
例えば、メイン画像下の「お知らせ」欄は、とある飲食店オーナーからの要望で追加された機能です。
このお店は不定休なんですね。お休みが決まるとLINEでお知らせしていたのですが、ホームページでも告知したいと。しかも、新着情報のように蓄積するのではなく、書き換えられる「お知らせボード」のような機能があって、なるべくホームページの上の方で見せたいと。
「なるほど!」という感じした。
このコロナ禍においては営業時間短縮など、お客様にタイムリーにお知らせしなくてはならないことが多くありますので、上手に活用していただいています。
我々はご利用者様を単なるお客様だとは思っていません。
『カンタンHP』を一緒に活用していく仲間であり、ご意見やアドバイスをいただけるパートナーだと思っています。
なので、これから仲間となり、パートナーになっていただくあなたが『カンタンHP』を活用して事業の成果を上げていただくために、出来る限りのサポートをさせていただく所存です。
『カンタンHP』の開発に終わりはありません。
ご利用者様と共に様々なアイデア交換しながら、これから先も進化し続けてまいります。